機械仕掛けの豚

クソみたいな世の中だと憂う前に、目の前のものを愛そう。

ボタンは押すためにある

一歳八ヶ月の彼は、ボタンが大好きだ。


携帯電話、固定電話、テレビのリモコン、コンポ、パソコン、
プリンタ、炊飯器、その他。
とにかく押す。
ボタンがあったら押す。
彼にとって押してどうなるかは問題じゃなく、
押すことに意義がある。


いつの間にか用もない人に電話かけてたり
携帯で無意味に床の写真を何枚も撮っていたり
音楽聴きながらいい気分になってるところを容赦なく消されたり
プリンタのスイッチを入れたり切ったり
起動しているパソコンを問答無用でシャットダウンしたりするのは、
まだマシな方。


今朝は、テレビのリモコンの「音量大」ボタンを
オラアーッと押しっぱなしにして、
「おはようございますそれでは今朝の天気を!!!!!」
というアナウンサーのコメントを大音量で流した。
近隣の皆さんもびっくりするくらいの音量だったろう。


顔を洗っていた俺はマッハの速度でリビングに移動して
テレビを切ったのだけど、
俺が階下に気を使って「できるだけ足音を立てないように
早く移動しようとする走り方」をしたにもかかわらず、
それが笑える走り方だったらしくて、
カミさんは大笑い。
彼もよくわからないまま笑ってる。
俺もつられて笑ったんだけど。


どんな走り方だったのか自分でもわからない。
そんなに可笑しかったなら俺も見たかったのう。


近隣の皆さんごめんなさい、
俺が悪いんじゃないよ。