機械仕掛けの豚

クソみたいな世の中だと憂う前に、目の前のものを愛そう。

追われるより追う方がいい

 

目線の先に目標があるなら、

そこに辿り着けるかどうか、

そして追い抜くことができるかどうか、

推し量ることができる。

 

無理なら諦めればいい。

ターゲットを変えれば、それが次の目標になる。

 

追われる側はそうはいかない。

後ろに誰かが迫ってきても

それは目線には入らない。

気配を感じた時には、すでに誰かが背後に迫ってる。

 

平日に

連続で休みを取った。

朝ごはんを食べながら、じゃあ今日は帰ったらパパがいるんだね、子供達はニコニコしながら言った。

普段はたいてい寝る間際に帰るから平日の夕方にパパがいることはレアケースなのだけど、今のところはそれを良いことと捉えてくれているようで少し嬉しい。

 

7時半を回ると、上の子から順に行ってきます、と言いながら慌ただしく出かけて行った。2階の窓を開けると玄関前を足早に歩いていく姿が見えた。気をつけていってこいよ、と上から声を掛けた。カミさんは8時前になると不在の間の注意事項を一通り説明しながらパートに出かけていった。車を発進する音が聞こえて、家の中から人の声が消えた。

テレビの音を消すと家の中は静まり返り、エアコンの音だけが残った。

 

この間、中古のハイハットをもらった。

カホンにバンドスプラッシュを合わせたいなと友人に話したら、知り合いのドラマーに話してくれて、すると余ってるやつがあるからあげるよ、と言ってくれて、なんと無償でいただけた。

リモートハイハットも余ってるからあげるよ、とまさかのセット提供だ。

直接お礼を言いたいので今度紹介してもらえないか、とお願いしてる。

 

物は、長らく放置されていたからサビやくすみが至る所にあって、今日は家事の片手間にそれをコンパウンドで磨いてみようと思ってる。

 

休みながらも仕事のことは気になって、

1時間に1回は会社のメールをチェックしてしまう。

社内においても直接指示を出したいところがあるのだけど、休みの日にまで口を出してくる上司はきっと鬱陶しいだろうと思って、ぐっと堪える。

 

お世話になったパートさんは、最悪の形で辞めることとなった。

なんとか少しでも良い方向に持っていこうとしたけれど、事態を収拾することはできなかった。

それでも俺が何とかしようとした事には感謝をしてくれて、昨日実家で取れたという八朔が大量に送られてきた。

お礼と合わせて今度コーヒーでも飲みましょうね、とお願いしている。

 

納得のいかない事は増える一方。

いよいよ以って上層部と馬が合わない。

俺は何ができるのか、何をやるべきか。

 

この間、突然仕事を失われるのは困るから無茶はしないでね、とカミさんは言った。

電車に乗って

座席に座りながら目を閉じる。

目の前が暗くなる。

束の間のまどろみ。

 

黒の向こうから見知らぬ親父がぬっと現れて、

おい、と言いながら杖で小突かれた。

その瞬間にビクッと動悸がして、目が覚めた。

 

あの親父はいったい誰だ。

ドライになるべき

そう思ったけど自分には無理だった。

最初からドライならその方が楽なんだろうけど、

元々がドライじゃないところからドライになろうとしても、

いいことなんて何も無い。

 

ウェットでいいわ。

泣き虫だし。