機械仕掛けの豚

クソみたいな世の中だと憂う前に、目の前のものを愛そう。

彼はとにかく出す

彼は出す。


ティッシュペーパーを出す。
本を出す。
おもちゃを出す。
新聞紙の間のチラシを出す。
皿を出す。
ガムテープを出す。


一度出し始めると次から次へと出す。
とにかく袋とか棚とか入れ物に入っているものは出す。
出す出す出す出す出す。


そして出すだけ出したら放置。
片付けない、というより使わない。
彼にとっては出すことに意義がある。


だからこっちは一日に何度も同じ箇所の片づけを
しているような気分になる。
というか何度もしている。


いや、いいんだ。
それでおまえが楽しければいいんだ。