明らかに気が緩んでいるのを感じた。
だけどもはや教育期間は終わっていた。
今年の頭に、結果を求められる時期に入るよ、
ということは、本人にも伝えていた。
何かを変えるには行動を変えていくしかない、
ということ。
今はそれを噛み締めてほしい。
そう思って、初めて厳しい言葉で指摘した。
仕事モードの俺は我ながら厳しい、と思う。
指摘された彼は明らかに落ち込んでいた。
ただ自分からはすぐに慰めの言葉は言わない方がいいと思った。
なので周りの人にメールでフォローをお願いした。
ただ、それでも結局一日中、彼は元気がなかった。
ここは反骨心を見せてほしい。
その片鱗を見るまでは、ここは心を鬼にして我慢しなければならない。
今は何も言うべきではない。
こらえろ俺。
と思った。
けどムリだった。
その日の夜にメールを送った。
今日、厳しい言い方して悪かったの、
いろいろ迷いながらやってくれてるのは、
わかってる。
だけど、まずやる前にこれからどうやってやろうとしているのか優先順位を整理して、上司に報告してほしい。
実際にやってみたら見立てと全然違ってたとしても、それはよくあること。
それはそのときに報告し直せばいいから。
考え過ぎても意味はないから、今はとにかくできることをやってみてほしい。
もし、ほんとにしんどくなったら、それも正直に言ってほしい、みたいな。
彼からは、すみませんありがとうございます、
直上司と飲みに行って少し話しました、
明日から気を引き締めて頑張ります、
と返事があった。
頑張ろうと足掻いている人がいて、
仮に結果を出せなかったとしても、
その過程は次に繋がる。
甘っちょろいと言われても、
それを褒めることのできる人でありたいなあ、と思う。