機械仕掛けの豚

クソみたいな世の中だと憂う前に、目の前のものを愛そう。

一週間の生活

4/28

仕事が終わったその足で駅に向かい、新幹線に乗って帰郷。
夕暮れの薄闇の向こうに富士山のシルエットが見えた。
久しぶりに見たけど、とても大きかった。
こんなに大きかったっけ、と思う。


家に着いたのは23時頃。
およそ三週間ぶりに見る彼は一回り大きくなっていた。
よしよし。
元気だったか?


4/29

お宮参りのときに写真館に行けなかったので、
カミさんと彼を連れて三人で写真を撮りにいく。
いざ撮影を済ませてみるとどの写真もいい感じに撮れていて、
悩む。
「お宮参りの写真は一生に一回ですから」
という店員さんの煽り台詞に対して
「いやいや、どのイベントも一生に一回ですよね」
と言い返してなんとか親バカを押さえ込もうとしたけど、
やっぱダメだった。
結局、当初の予定枚数を大幅にオーバー。
ちきしょう、かわいいから許す。


夜、家族三人で久々に晩飯をゆっくり食べる。
ここ最近レトルトやインスタント食品の味に慣れちまっていたので、
手料理の味が染みた。
そしてみんなで食べるのはやっぱいいな、と思う。


4/30

歯医者に行った後、コンタクトレンズを買いに行く。
最近なんだか遠くが見えづらいな、
と思っていたんだけど、案の定視力がちょっと落ちてた。
レンズの度を少しあげてもらったら、
今度は近くも遠くも鮮明に見えすぎる感じになっちまった。
まあ慣れるのかのう。


5/1

カミさんの実家にお邪魔する。
夜、焼肉をごちそうになる。
お腹がいっぱいで好きなものが食べたいけど食べれない状態、
というのはすごい贅沢だよなあと思う。


5/2
天気が良かったので近所を散歩する。
なんか山が霞んで見えるなあ、と話していたら、
黄砂だった。


母の誕生日と母の日が近いので、
「なんか欲しいものあるか」と聞いたところ、
ブーゲンビリア(花)かポニーテール(観葉植物)がほしい、
と言うので、近くの花屋さんに行く。
一軒目、二軒目、三軒目にしてようやく見つかる。
たまたまブーゲンビリアもポニーテールも置いていたので、
両方買う。
そして自分の実家に帰った。
カミさんと彼と、三人で泊まるのはこれが初めて。


5/3
彼を連れてSの家に行く。
近況報告。
仕事とか結婚とか子供とかマイホームとか。
三十代というのは何かと決断を迫られる時期なのかもしれない。


5/4
実家の近くを散歩。
初めて抱っこ紐をつけて歩いた。
手で抱っこするのに比べると確かに楽だ。
でも一人でつけるにはちょっとコツがいるな。


昼飯後に、市内の家に帰る。
いつの間にかスゴイ荷物。
片付け終わったときには、もう彼を風呂に入れる時間。
彼を風呂に入れたら、ギャーと泣かれる。
こないだまで湯船につけたら上機嫌になっていたのに、
この連休で帰ってきてからというものまったく逆で、
湯船につけたら超不機嫌。
四連敗だちきしょう。なぜなんだちきしょう。
父はブロークンハートだ。


5/5
荷物の準備をして、午後三時過ぎの新幹線で
出張先に戻る。


一週間インターネットをしなかった。
そうすると、世の中の移ろいをあまり実感しなくなるなあ、
という気がした。


インターネットで得る情報は、
経験者が語る生々しさのようなものがあって、実感がわきやすい。
その分自分との距離が近くて、深く考えてしまう。


インターネットをしないと、情報源は限られる。
テレビで得る情報(特に震災関連)は当事者目線ではなく、
どこか客観的にも見える。
そしてそもそも、真偽を疑ってしまう。
その分自分との間に距離を感じて、疑問視がついたままになる。
だから深く考えない。


インターネットに触れている間は、
頭の中のメモリの使用量がぐっと上がっているけど、
触れていない間はぐっと下がっている感じだ。


おかげで頭は休まった気がする。
たまにはこういうのもいいか。
たまにはね。