機械仕掛けの豚

クソみたいな世の中だと憂う前に、目の前のものを愛そう。

オバケより怖い。

霊が見えたり、霊と話せたりする人がいるらしい。
いわゆる霊能者、という人。
本当に霊感を持っている人もいるとは思う。
もしかしたら「第六感」とかいうのはそういうものに近いのかもしれないし。


だけども、それで商売をしている人というのは、どうやってそのことを証明しているのだろう。
「知っているはずのない事を言い当てる」ことでそれを証明しているというなら、例えばシャーロック・ホームズなんかは小説の中で「推理」としてやっていた(コールド・リーディング、という話術が実際にあるらしいし)。
霊能者と名乗っている人が全員本物だったら、この世に未解決事件なんて無いよな。


自分の未来はどうなっているんだろう、
という漠然とした疑問を「占い」で見てもらうのは、わくわくすると思う。
そういう占いは楽しいし、それで気持ちが前向きになれるなら全然問題ない。


でも深刻な悩みを霊能者に相談するのは、やっぱり危険な気がする。
深刻な悩みを持ってる人というのは、心が弱っている。
弱っている心には付け入りやすい。
そういう状態で知っているはずのない事を言い当てられたら、「あなたの親しかった人がこうしなさい、と言っている」という言葉を信じてしまうのも分かる気がする。


証明できない霊の存在を利用して、弱った心に付け入る人。
本当に怖いのはそういう人の心なのかもしれないな。