機械仕掛けの豚

クソみたいな世の中だと憂う前に、目の前のものを愛そう。

収めたままの彫金道具

毎年この時期になると、
カミさんにあげるモノを作るため彫金道具を引っ張り出して、
バーナーとかイトノコとかを握って銀板と格闘するのだけど、
今年は収めたままだ。


家では彼は寝ている時間が多くて、
その間は大きな音は出せないし、
彼が寝ている横で
バーナーの火や銀の粉を散らして空気を汚すわけにもいかない。


まあ、仕方ない。
おまえのためだぞ、
と思いながら彼の顔を見る。
彼はこっちの心境などはおかまいなしに、すやすやと寝ている。


うん、そのままいい子に寝ててくれ。