機械仕掛けの豚

クソみたいな世の中だと憂う前に、目の前のものを愛そう。

使命感の代償

3.11では、200名を越す消防団員の方々が亡くなった。


日頃から家族に「緊急のときは自分は消防団に参加する。
だからお前たちは自分たちで逃げてくれ」と言っていた
ある消防団員の方は、その日その言葉通り消防団員として
ぎりぎりまで市民の避難誘導にあたった結果、
命を落とした。


また別の消防団員の方は、仕事から帰宅するなり妻から
「すぐに、消防団に行ってきてください」
と言われた。
そして急いで家を飛び出し、
消防団員としての務めを果している最中にその家が流され、
妻や子供を亡くした。


彼らを動かしたのは使命感だ。
それも、「家族」ではなくもっと大きい括りでの「市民」を守ろうとする、使命感。
その覚悟は断固たるものだった。
でも遺された家族にとっては、あまりにも大きな代償。


そこにはきっと、想像を絶する葛藤がある。