会ったこともないのにテレビで顔を見ただけで
チャンネルを変えたくなるほど嫌いな人、
というのは以前はほとんどいなかった。
でも、ここ数年でそんな人が何人か出てきた。
あ、俺って会ったこともない人をこんなに嫌いになれるんだ、
と自分でも驚くくらいだった。
そのほとんどは政治家だ(元政治家もいるけど)。
マスコミというのはときにフェアじゃないし
誘導的だし国民感情を刺激するのが好きだから、
最初は俺もマスコミの報道に乗せられちゃってるな、
とも思ってた。
でもどうやらそれだけではないみたいだ。
マスコミの報道が誘導的なのを差し引いても、
やっぱ俺はほんとに政治家が嫌いらしい。
今日、復興担当相を辞任した天狗野郎は、
そんな嫌いな政治家の中でも首位を争うほど
個人的には受け付けない人だった。
サングラスなんかかけて、
自分の傘下にチーム・ドラゴンなんて名前をつけて悦に入って、
周囲の心情を無視した口で周りを引っ掻き回した挙句、
結局たったの十日弱でその立場を引きずり下ろされた。
ほんとに何しに被災地に行ったのかわからないけど、
時間とお金の無駄遣いだったことだけは確かだ。
今の政局は、カリスマ不在を憂うようなレベルじゃないんだなあ。
適材が適所に配置できない、悲しいほどの人材不足。
国民の間ではため息ばかり。
諦めのような、いやな空気が漂ってる。
どこかで過激な主張を持った人間が、
表舞台に出るタイミングを今か今かと計っていそうで、
なんだか少し怖い気もする。