機械仕掛けの豚

クソみたいな世の中だと憂う前に、目の前のものを愛そう。

ロフト・イン・スリープ

出張先のマンションは、
家具付き・1K・風呂トイレ別・ロフト付き。


でいつもロフトで寝ているんだけど、
クローゼットの横につけられたハシゴをよいしょと上がって、
高さおよそ60cm、幅1mの空間で体を横にする。


最初は
「なんだこの天井の低さは」と思って気に入らなかったし、
朝寝ぼけて起き上がって頭を打ったりしていたんだけど、
慣れるとそんなに悪くもない。
狭い四角形の中で体を横にして、
白熱灯をつけて本を読むと、
思いの他落ち着く。


小学校のたぶん低学年の頃、子供部屋の中にマットレスやら
ダンボールやらで仕切りを作って、秘密基地ごっこをした。
部屋のドアを開けて、
マットレスダンボールで作られた通路をくぐると
机の下に作った小部屋にたどり着く、
という単純な構造だった。
だけど、机の下の狭い空間で懐中電灯をつけて本を読むだけで
自分だけの秘密の空間、という気がして、
なんだかやけに楽しかった。


ロフトで横になると、あの感覚を思い出す。
でも、落ち着き過ぎてすぐに眠たくなって
バタッと寝てしまうので、
全然読書が進まない。


だから今、枕元には5冊の本が散乱してる。