最初はひとつの純粋な善意でも、
複数の善意に繋がって大きな流れになると、
その過程で淀みが生まれる。
それだって最初はほんとにただの淀みだったんだろう、
悪意というほど確信のあるものではなかったかもしれない。
でも淀みを放っておくとやがて、小さな悪意に変わる。
悪意は淀みを抜け出て、思わぬところで活動を始める。
それはちょうど停滞した血流から血栓ができ、
そこから流れ始めた後に脳梗塞や心筋梗塞を起こすことに似てる。
善意だけじゃ大きな流れは制御できない。
制御するには厳密な管理が必要だ。
でも悲しいことに、厳密な管理は善意を削いでしまう。
だから結局、淀みの無い善意を維持させるには、
厳密な管理がなくても目が行き届くくらいの大きさに
留めておくしかない気がする。