十年前、今の世の中がこんな風になるなんてことは、
誰も予想だにしていなかった。
二十年前なら尚更。
三十年前なら、もっと尚更。
けれど少なくとも、
いつの世だって大衆は時流に乗っかっていた。
その時代ごとに流れる巨大な潮流には逆らえない。
今で言えば反原発(と、エコ)。
不景気。
政治不信。
その他諸々。
踊らされたくないんだ、と思っても、
情報は巡り巡って連鎖して、それぞれに影響し合って、
結局のところ、俺らは踊らされてる。
放射能の影響も、不景気の打開策も、未来のエネルギー対策も、
何をどう信じたらいいのかほんと誰にもわからない。
誰かがあっちでああ言えば、誰かがこっちでこう反論する。
それぞれがそれぞれの根拠を言うし、
俺らはその信憑性を疑うだけだ。
結局すべては結果論。
それはそうなんだろうけど。
それでも、未来は楽しいに決まってる。
それはそう信じたい。
楽観的ではいられないよな。
自分の足元を踏み固められるのは自分しかいないよな。