機械仕掛けの豚

クソみたいな世の中だと憂う前に、目の前のものを愛そう。

08:15。

朝の通勤。
自転車で土手を走る。

近くの工場内から、アナウンスが聞こえる。
「黙祷-」


広島の街中に響くサイレンの音。


自転車を停めて、その場で1分間の黙祷をする。

そこは川のすぐ横。
川の中は、水を求める人、力尽きて流される人で埋め尽くされたらしい。

自分には想像することしかできないし、
それでも想像は追いつかないほどの
(それこそ正気を保つことさえ難しいような)
惨状だっただろうと思うし、
想像するだけでも悲しくなるし、凹む。

それでもたまには考えなくちゃいけない。

「戦争が悲しいもの」だということをみんなが考えていればいいけど、それをみんなが忘れていったらと思うと怖くなる。

数年前、泣きながら実体験を話してくれたおばあさんを
思い出す。