機械仕掛けの豚

クソみたいな世の中だと憂う前に、目の前のものを愛そう。

出張先にて

夕方には諸用が終わり、

薄暗くなり始めた時刻にホテルにチェックインした。

荷物を部屋に置いてすぐ、ホテルの周りを歩きながら晩飯の居所を探った。

 

静岡おでん」の赤提灯をぶら下げた居酒屋の軒先で、半熟卵や厚揚げやウインナーや大根やスジ肉をテイクアウトで注文し、ビニールパックに詰めてもらう。

ホテルへの戻りがけにコンビニでビールとレモン酎ハイと肉野菜炒め弁当と、翌朝のパンとコーヒーを買い込んだ。

 

ビジネスホテルの味気ない部屋で、

ニュースを見ながらビールを飲んでおでんや弁当をかき込む。

お腹が満たされてすぐにシャワーを浴びてベッドに横になった。

 

時刻はまだ8時過ぎ。

こんな時間に寝る準備が整うなんて普段ならあり得ない。

面白くないテレビを消して、iPhoneで「或る旅人の日記」のサントラを聴きながら、

先日買った原田宗典メメント•モリ」を読むことにした。