機械仕掛けの豚

クソみたいな世の中だと憂う前に、目の前のものを愛そう。

会社を出る時には

空は晴れていた。

でも自転車を漕ぎ始めてすぐに、

雨雲は広がっていった。

 

家まで三駅、というところまで行った時、

突然の大雨。

大きな雨粒が激しく顔を打ってきた。

橋の下で雨宿りをしようかと思ったけど、

いつ止むかも分からない降りように

体が冷えてしまう気もした。

 

だからウィンドブレーカーのフードを深く被って、そのまま家まで突っ切った。

 

家に着く頃には、もう全身びしょ濡れだ。