機械仕掛けの豚

クソみたいな世の中だと憂う前に、目の前のものを愛そう。

不吉な音

数日間、雨は絶え間なく降り続いた。

屋根に激しく打ち付けるその音は心をざわつかせた。

これほど雨音が不吉に聞こえたことはなかった。

 

昨日は雨が止んだ。

数日ぶりに聞こえる蝉や蛙や虫の鳴き声に、ほっとする自分がいた。

 

それも束の間、今日以降の週間予報にはひたすらに傘マークが並んでいる。

 

ため息を飲み込んで、仕事に向かう。