機械仕掛けの豚

クソみたいな世の中だと憂う前に、目の前のものを愛そう。

巣がない

この時期、生活圏内で渡り鳥の巣をよく見かける。


そんな中で駅構内の監視カメラの上に
ひとつの巣ができていて、親鳥がせっせと餌を運んでいた。
で、その巣が昨日、無くなっていた。
ご丁寧に周辺に紙テープの囲いまで作ってあって、
「ここに巣を作るな」と言わんばかりの対処だ。


通路上だったから糞が落ちて誰かに当たったらクレームの
元になるかもしれない。
そういう判断はわかるけど、
数メートル横には別の出入り口がある。


わざわざ壊さなくちゃいけなかったのか?
「迂回してください」という張り紙とかでもよかったんじゃないのか…
複雑な気分。


                                                      • -

…と思ったのが朝。
この日、仕事帰りにふと思った。
もしかして、巣作りの途中だったとしたら、
運んでいたのは餌ではなくて土とかで、
まだ雛はいなかったかも。
ていうかそうだろ。たぶんそうだ。


で、あんまり気になったので駅員さんに聞いてみた。
「あそこにあった巣無くなってますけど、
巣作りの途中だったんですか」
「ああ、ええ、そうなんです、
巣を作る途中だったんで、それでもかわいそうですが、
お客さんに糞が当たると困るので撤去させていただいて…
それで、ああやって囲いをつけたんです」


なるほどそうか。
まあ…ちょっと安心しました。