「きつい」にも種類がある。
ひとつは、終わりが見えていないきつさ。
やばい、きつい、いつまでこれは続くのだろう、
と思ってると、どっかで倒れてしまう。
もうひとつは、終わりが見えているきつさ。
あとどれくらい、って残りの量が考えられる分、
少しくらいきつくてもがんばれる。
がんばれる量は無限ではなく、有限だ。
「がんばればいつかは叶う」なんて言葉はクソだ。
「あともう少し」って思いながら進んでいても、
邪魔者がやってきて、
見えていたはずの場所が霞んで、
進む速度が時速1ミリになるときもある。
見えたり見えなかったり。
その度に心も翻弄される。
でも、どうせ行きたい場所は変わり続けるから、
結局たどり着くことはできないんだ。
少なくともじいさんになるまではずっとそうだ。
だからたぶん進む速度は問題じゃなく、
視線の先に行きたい場所が見えてることが大事なんだと思う。
そんでそれは、近くほどよく見える。