高校のときのある夏、
読書感想文で村上龍の「69」を題材に選んだ。
その文章の最後、学校をバリケード封鎖した主人公を賞賛して
「人生は楽しんだ者勝ちなんだよな。」
で締めくくった俺も俺だったのかもしれないけど、
当時の担任だった国語教師は、
その感想文のコメントとしてこう書いていた。
「あなたの考えは間違っている。」
それを見た瞬間、なんかカチンときたのを覚えてる。
人生は楽しんだ者勝ちだ。
それはきっと間違いない。
でもなんか腹が立ったのはそのことを否定されたことではなくて、
「あなたは間違っている」なんて突き放したような一言だけを書いて、
どう間違っているのか、何が正しいのかってことに、
一言も触れていないことだった。
じゃああんたはそんな偉そうに断言できるほどエライんかよ、
と思った。
ただ好きじゃなかっただけの担任は、
それからとても嫌いになった。
理由もつけずに否定するだけの奴なんてロクな奴いないぞと思うけど、
まあ今にして思うと、
単に俺が嫌われていたんだろなあ(笑)。