2012-02-28 当たり前だった 当たり前だった場所に当たり前にいた人がいなくなったとき、 そこに当たり前にあった様々なモノたちが、痛烈に主張する。 着ていた服や携帯電話やカバンや歯ブラシや本やCDや靴。 それらは視界に入ると同時に心を突き刺して、 遺された人を容赦なく揺さぶる。 心の中の淀みはきっと無くならないだろう。 だから時間を継ぎ足して継ぎ足して、ひたすら薄めていくしかない。 どうか自暴自棄にならないよう。 いつか平穏な時間が過ごせるよう。 そう願うばかり。