機械仕掛けの豚

クソみたいな世の中だと憂う前に、目の前のものを愛そう。

家族への言葉

Sへ。


一才の誕生日おめでとう。
この一年の間、まあいろんなことがあって色々と心配もしたけど、
よく大きくなってくれた。


今の君にとっての俺は
「毎日朝と夜だけ(日によっては朝だけ)いる遊び相手」
くらいかもしれんが、
それでも最近笑いながらハイハイして近寄ってくるとき、
俺はとても嬉しいんよ。
ただ、その後だっこして数分でもうお母さんのところに
行きたがって泣くときあるけど、あれ俺はちょっと悲しいんよ。
できればアレはやめてほしんだけど、
まあそれはしょうがねえか、君はマザコンだからな。


泣いたり笑ったり立ったりこけたり、
君も毎日大変だとは思うけど、
これからも元気に育ってくれよ。
君がどんな風に大きくなっていくのか、
想像するだけでガッツ出てくるんだ。



カミさんへ。


生活のリズムがS中心になって、
お互いにストレスが溜まることもあって、
今までで一番けんかが多かったのもこの一年だったかもしれん。


でも、Sのために一番がんばったのは
やっぱカミさんだと思う、
「女は弱し、されど母は強し」
なんて言ったりするけど、
カミさんを見てるとほんとにそう思うときがあるよ。


最近は生活のリズムも一定になってきたけど、
それでもまだまだS中心が続くと思う。
ムリしないように、体に気をつけていこう。


けんかはまあ、これからもするだろけど、
あんまししないように気をつけるよ、
けんかすると疲れるから。



俺へ。


結婚する前に、なんとなく子供を連れて三人で歩いている
光景を思い描くことがあったのだけど、
あのときの想像が現実になりつつあるのは
正直ちょっと信じられないくらいだな。


でもそん中で、カミさんの次にがんばったのは俺だろ?
俺は俺でまあまあがんばったと思うよ。
よくやったよ俺。


俺も仕事でなんだか色々抱えたりして大変なときもあるだろうけど、
それはそれ。
父親の仕事が忙しくなるのはたぶんこれからだ。
Sのことは全部カミさん任せ、てことにならないように、
父親の仕事も果せよ。


わかってるか俺。
がんばれよ、俺。