「おまえは、俺の半径50m以内に一切近づくな」
生意気そうな中学生がそう言い放った。
「あのね、そうしたら俺、学校これないんだって。わかる?」
そう言われた同級生らしき男の子が、
やんわりとなだめていた。
何かの拍子に優位に立つととたんに傲慢になる奴、
俺が学生のときもそんな奴はいた。
こういう会話、学校では日常茶飯事だ。
あの頃は若くて視野が狭かったんだよな、
なんて言葉では水に流せないくらい、
暗くてくだらねえ人間関係だってある。
それもまた一つの勉強と言ってしまえばそれまでだけど、
学校での人間関係は逃げ場の確保が難しい分、
ある意味大人よりもきつい。
学生は学生で大変だ。