機械仕掛けの豚

クソみたいな世の中だと憂う前に、目の前のものを愛そう。

心が狭いのは…

数日前の話。
自転車をこいで帰っていた自分。
向こうから自転車をこいで来る中年の女性。
右によけたら、女性も同じ方向によけてきた。
今度は左によけたら、また同じ方向によけてきた。
減速しながら大きくよけて、ぶつかることなくすれ違った。
すれ違いざま、女性が言った。
「あぶないだろう、このバカ」


カチーンときた。
口をついて出たのは
「やかましいババア」


売り言葉に買い言葉とはこのことだ。
でもとっさに言い返す言葉が出てきて、ほっとする自分。
何も言い返せなかった方がストレスが残る。


でもこの場合、心の狭さでは同等かなあ。


このところ政治のニュースを見るたびに悪態をついてしまう。
そのたびにカミさんに注意される。
子供が産まれたら、話し方は間違いなく親の影響を受けるだろうと思う、その事を思うと汚い言葉遣いはたしかに改めなくちゃなあ、とは思う。


昨日の話。
マタニティ用品を見にカミさんと専門店を歩いていたら、
4歳くらいの女の子と、ベビーカーに乗った赤ちゃんと、
そのお父さんとお母さんがいた。
女の子が早くお昼ご飯を食べに行こう、と言いながらお父さんにじゃれついていた。
そのうちじゃれつくというレベルを越えて、
女の子がお父さんを叩き始めた。
「もう!いこうよ!」と言いながら
両手でお父さんの背中をたたく。
「そんなにしたら、痛いでしょ」
と言いながらあしらうお父さん。
女の子はばしばし叩く手を緩めずに
「お父さんのバカ、嫌い!」
と言った。
「ああ、俺なら怒る。親をあんなに叩くのも親にバカと言うのもナシだ」
と思ったら、お父さんはそのままスルーした。


この場合、叱る方が心が狭いのか?と一瞬考えた。
でもすぐに、やっぱ叱らんといかんだろう、と思った。